2011年9月1日木曜日

新型の手足口病が大流行

今年の夏は新型の手足口病(*1)が大流行したそうだ。

例年は主としてコクサッキーウイルスA16(CA16)やエンテロウイルス71(EV71)が手足口病の原因ウイルスとなっていたが、今年はコクサッキーウイルスA6(CA6)が過半数を占めているということ。

そのため、「高熱が出たり、大きな発疹が現れるなどの症状が報告されている」(国立感染症研究所感染症情報センター主任研究官の安井良則氏)。
症状的には、高熱が出ることはほとんどなく、四肢末端に発疹が現れるのが通例であるが、今年は発症初期に39℃近い高熱が生じることが多いとのこと。
また、例年よりも大きな発疹が広範囲に現れたり、さらには、発症してから1~2カ月後に爪甲が脱落するケースも報告されている。

爪については、爪が剥がれても自然と生え替わるので治療は特に必要ないという。

発症数は多いが、重症例の報告はこれまでのところ少ない。
ただし、まれに髄膜炎、小脳失調症、脳炎などの中枢神経系の合併症や心筋炎、神経原性肺水腫、急性弛緩性麻痺などを呈することがある。
高熱が続き、嘔吐や頭痛がみられる場合は重症化する可能性があるので経過観察を慎重にすべきとのこと。

手足口病の一般的症状(ウィキペディアより)

初期症状:
発熱と咽頭痛がある。

1~2日後:
手掌や足底、膝裏、足の付け根(臀部)などに痛みを伴う水疱性丘疹が生じ、口内にも水疱が出現する。これが7 - 10日間続く。ただし、常に全ての徴候が出現するとは限らない。

多くの場合、1週間から10日程度で自然に治癒するが、まれに急性髄膜炎が合併し急性脳炎を生じる。
エンテロウイルス71の感染症例では頭痛、嘔吐などの中枢神経系合併症の発生率が他のウイルスを原因とする場合より高い。
また、コクサッキーウイルスA16感染症例では心筋炎合併の報告がある。

治療(ウィキペディアより)
手足口病のための特別な治療法はない。
ただれた部位の熱や痛みといった個々の症状は、対症療法によって緩和する。
ただし、中枢神経症状が発生した場合は入院加療が必要である
通常、感染症が治るまで自宅で安静にすることが病気に苦しむ子供にとって最も大切なことである。熱冷ましは高熱を下げるのに役立ち、水やぬるま湯による入浴もまた、乳幼児の熱を下げるのに役立つ。

*1)
手足口病(てあしくちびょう、英:Hand,foot,and mouth disease、略称:HFMD) コクサッキーウイルスの一種が原因となっておこるウイルス性疾患である。
病名は手のひら、足の裏、口内に水疱が発生することに由来する。
乳児や幼児によくみられる疾患であるが、成人も感染する。
乳児でまれに死亡することがある。 夏季を中心に流行し、汗疹と間違えられやすい。