2010年12月28日火曜日

いよいよ大晦日

といっても、まだ数日ある。
しかし、世の中はもう大晦日の様だ。
テレビでは、年末番組を放映し、街は年末セールでごった返している。
世の中は、デフレである。家飲みが多いとのことであるが、街の立ち飲み屋だけは夜になると混雑している。
駅では、タクシーが閑そうに長蛇の列。それでも企業や個人は、やっていけるのかと思うほどである。
生物多様性の時代である。すべては因果応報、原因と結果。オオカミが害獣だと殺せば、被害を受けていたエゾシカが増え過ぎ、世界遺産を台無しにする。
物価が安ければ、それを販売する企業の収益は減る。従業員はリストラだ。リストラされればタクシーだって使わないだろう。
首都圏を便利にすれば、企業は集中するし人も集中する。
そうすれば、地方は不便になり、企業は減り、人も減る。
巡るめく輪廻の世界。
しかし、これは今に始まったことではないだろう。
地方を活性化させたければ都市を不便にすればいい。
エゾシカが増えすぎてこまるならオオカミを絶滅させなければいい。
要は、陰陽のバランスの問題だ。
今の世の中は、東洋医学的な視点からすれば病的である。バランスが極端に悪い。
既に遅いかもしれないが、不治の病にならない前にバランスを取り戻すことが必要である。
来年も同じ調子なのか、あるいはバランスを取り戻すことができるのか。
我が祖国には、後者であって欲しいと願う年末である。

2010年12月13日月曜日

日本は意外と資源国

日本がレアアースを一国からの輸入に頼りすぎて問題になると、日本は資源が無い国だとつくづく思い知らされてしまう。
しかし、同時に、外国人が日本の林野を買収しているという話を聞くと、無資源国という認識を見直さなければならない事に気がつく。

日本は、実は、有数の水資源国だそうである。
2008年度の通商白書(経済産業省)によると、世界で11億人の人々が安全な水の供給がない状況で生活しており、その為に、毎日4500人以上の児童が亡くなっているという。
この状態は、今後更に深刻化すると予想されており、2025年には世界で55億人の人間が水不足に陥るとの予想があるそうだ。
それに比べ、日本は、場所により1000mmから3000mmも降雨があり、しかも山と森林に恵まれ、良質の水資源が確保できる。
それに対して、中国などは、年間降水量が日本の半分ほどで、しかも国土は平地が多いので川の流れが遅く、汚れが滞留するという。

日本の水資源が良質で豊富、しかも、デフレにありちょうどお買い得ということに気づいた外国人が日本の森林を買収しているのだそうだ。
林野庁が各都道府県に買収の状況をヒアリングしているが、状況を自動的に吸い上げる法的メカニズムがない。また、買収を許可制にするなどの制限を加えるなどの対処もできない。
いわゆる無防備の状態で日本の水資源が買われていく。
このような状況で、いままでのように、そしてこれからも日本は、寛容な、無策の国でいいのだろうか。
ひたひたと国家が沈没していく音が聞こえてくる。