2011年11月22日火曜日

TPP

田原総一郎さんが「若い世代のTPP反対は「尊皇攘夷」に似ている」と日経BPネットで記事を書いている。
黒船が1853年に浦賀に来港して以来、江戸幕末は、開国が攘夷かで揺れ動いた。
言葉を換えれば、現状を維持して江戸時代の体制を継続していくか、開国し諸外国に門戸を開くかということだ。

田原さんは、TPP賛成か反対かの世論調査で、新聞系の調査では賛成が上回っているがニコニコ生放送でTPPの話題を取り上げ、同時に意見調査したところ圧倒的に反対派が多かったということで、これは、現代若者の内向き思考の表れと危惧している。
また、農業団体の反対の理由が、農業保護ではなく、どれだけ補償金を獲得できるかという、実は裏の条件闘争だということを忘れてはならないとも指摘している。

もう、数十年も日本の農業は、高齢化が進み、いわゆる三チャン農業といわれ、2010年の農業就業者の平均年齢は、65.8歳だそうだ。
これを保護する目的で補償金づけにし現状を保護したところで何のメリットがあるというのだろうか。
むしろ、TPP参加を契機に農業改革を抜本的に改革するいい機会ととらえるべきであろう。
TPP反対のままでは農業は「座して死を待つ」状況で、このまま時間が経過するだけで、日本の農業の未来は見えない。
TPP反対論者は、開国は避けて通れないことを承知で反対し、補償金のつり上げを狙っての条件闘争を期待していると思わざるを得ない。

若者の視聴が多い、ニコニコ生放送でTPP反対派が多かったのは、若者の就業困難や、年金問題など、就職すらできない現状を築き上げてきた年寄り世代へのアンチテーゼととらえている。

グローバル時代といわれてもう数年が経っている。これは、一国だけではもう経済は成り立っていかないことを示している。
企業は、欧米はもちろん、BRICsと呼ばれる新興国や東南アジアへの進出を果たしている。
先のタイの大洪水では、タイの日系企業が、日本の完成品製造の重要な一部を担っているということが分かった。
食料品も同様である。

それにも関わらず、TPP反対というのは、どういうことなんだろうか。
時期尚早というなら、いつならいいのか、どのようなプロセスで決めるのか。
鎖国か開国か、時代が幕末であれば、その後の大変遷は、歴史が物語っている。
情報化時代の今、鎖国状態では、いられないのはその通りであろう。
いくらTPP反対と唱えようが、農業は衰退していく、医療は崩壊し、企業はより条件のいい外国へ出て行く。

若い世代ほどこの国の状況を真剣に考えるべきであろう。
まさに利害関係者そのものだからである。