2011年10月19日水曜日

放射線量分布マップ

放射線量分布マップが文部科学省から公開された。
この分布マップを見ると如何に広範囲に放射能物質で汚染されているかが分かる。

これをみて、いつも思うことは、原発建設を決定する時に、原発建設地の市町村あるいは県のみが受諾あるいは拒否の意思決定に関与し、たとえば、福島原発の場合は、地図からみても、宮城県、山形県、群馬県、栃木県、茨城県、千葉県などが全く関与していないことである。
また、原発立地交付金や電源三法による交付金は上記の立地県以外には交付*されていない。

このように建設に関しては立地県のみが関与し、いざ事故が発生すると隣接他県に災害が及ぶという構図だと分かる。

原発建設は一つの県あるいは地域市町村の問題ではない。建設可否は隣接他県を含めて判断するべきものであり、いままでの判断の手法を根本から改めるべきだろう。

立地対象となる地域市町村にとって、過疎対策や地域振興などの為に交付金が喉から手が出るほどに必要だと聞く。しかし、国からジャブジャブ金を貰うことが対策となるのだろうか。
本来、過疎となる理由がある筈であり、その理由に対して正面から対策を打たないで国から金を貰うだけでは本質的な解決にはならない。
原発立地地域が次から次へ第二、第三の原発建設を容認している理由がそこにある。
地域振興の根本的解決がないまま、金を貰うだけなので、交付金が少なくなれば増やそうとして更に原発を呼ぶというスタイルを取らざるを得ない。
従って、原発立地地区には、かなりの数の原発が建設されていることになる。

一般住民にとっても、根本原因解決が無くても金が地域にばらまかれ、住民税や福祉施設が建設されていれば満足という症状をきたす。

中国電力が、原子力発電所を建設計画中の瀬戸内海に面する山口県熊毛郡上関町で原発推進派の町長が当選したのも同様事情からだろう。
もし、上関町に原発が建設され事故などが発生した場合、島根県、広島県、愛媛県、福岡県、大分県、長崎県などの隣接他県が被害を受ける恐れがある。
しかし、原発建設の諾否は、上関町と山口県が決めてしまい、交付金が流される。
これでいいのだろうか。

原発事故は、日本人固有の「水に流して」や「人の噂も75日」では済まされない。
放射能汚染物質は、除染しても消えない。移動するだけであることを忘れてはならない。
水に流せば、流れていく先で貯まるだけである。
セシウム137の半減期は約30年、60年で放射線が4分の一、90年で8分の一、だいぶ少なくなる。
そこまで待つか。おそらくこのブログを見ている方の多くは亡くなっているだろうが、子供達は放射線を浴びながら生きることになる。それが問題であり、今生きている我々の責任である。


*)六ヶ所村核燃料再処理施設や放射性廃棄物管理施設を抱える青森県には交付されている。