しかし、同時に、外国人が日本の林野を買収しているという話を聞くと、無資源国という認識を見直さなければならない事に気がつく。
日本は、実は、有数の水資源国だそうである。
2008年度の通商白書(経済産業省)によると、世界で11億人の人々が安全な水の供給がない状況で生活しており、その為に、毎日4500人以上の児童が亡くなっているという。
この状態は、今後更に深刻化すると予想されており、2025年には世界で55億人の人間が水不足に陥るとの予想があるそうだ。
それに比べ、日本は、場所により1000mmから3000mmも降雨があり、しかも山と森林に恵まれ、良質の水資源が確保できる。
それに対して、中国などは、年間降水量が日本の半分ほどで、しかも国土は平地が多いので川の流れが遅く、汚れが滞留するという。
日本の水資源が良質で豊富、しかも、デフレにありちょうどお買い得ということに気づいた外国人が日本の森林を買収しているのだそうだ。
林野庁が各都道府県に買収の状況をヒアリングしているが、状況を自動的に吸い上げる法的メカニズムがない。また、買収を許可制にするなどの制限を加えるなどの対処もできない。
いわゆる無防備の状態で日本の水資源が買われていく。
このような状況で、いままでのように、そしてこれからも日本は、寛容な、無策の国でいいのだろうか。
ひたひたと国家が沈没していく音が聞こえてくる。