2010年9月16日木曜日

長寿の県が意味するところ

厚生労働省が発表した「人口10万人あたりの100歳以上のお年寄りの数」によると、今年は、島根県が、74.37人でトップだったそうだ。
この手の数字は、毎年、沖縄がトップで、沖縄は長寿の県だとかいわれる。
更に、沖縄料理がその秘訣だとか、温暖な気候が原因などとされる。

ところが、統計データとは、面白い。
くだんの数値は、100歳以上のお年寄りの数を人口10万で割っているので、人口が減れば必然的に数値は高くなる。
逆に、人口が増えれば、数値は高くなるのである。
現に、沖縄は去年に比べ人口が6千人増え、島根は7千人減ったそうだ。

人口が変わらず、お年寄りの数が増えれば、きっとその県は長寿の県だろうなと思うが、人口が減って、お年寄りだけになった県は、長寿の県というよりは、過疎化が進んだ県だと考えざるを得ない。

メディアが、島根を「長寿県日本一」と書きはやしたとしたら、そしてそれを信じて浮かれ出す前に、「統計にだまされていないか」見直した方がいいかもしれない。

※参考書籍→統計でウソをつく法