2020年4月18日土曜日

カミュのペスト

カミュのペストを読んでみた。 英語版ペストはこちら。
著者は、アルベール・カミュ。1947年のシュパンだから半世紀以上前の作品だが当時、黒死病と呼ばれた伝染病、ペスト(Plague)、を扱った作品だ。

ペスト自体は、当時は、適当な抗生物質がなかったために感染すれば死に至るとされた疫病だ。
人への伝染は、ネズミ→ノミ→ヒトという形で伝染する。
また、ヒト→ヒトは、罹患したヒトからの飛沫感染と言われる。
実際には、ペストには3形態があるので飛沫感染は、肺ペストだそうだ。
黒死病(Black Death)の由来は、敗血症ペストが感染すると皮膚の色が黒ずむことからそう呼ばれた。

この本は、当時のフランス植民地であったアルジェリアのオラン市でペストが発生し、都市封鎖がなされたという想定でその中に住む住民の行動を淡々と書いている。
ここまで書くと、現代の今まさに起こっている新型コロナの都市封鎖を連想させる。
その意味で改めて読むヒトも多いことだろう。

病原菌のペストは、日本の北里柴三郎が原因菌を発見して以来、抗生物質が作られているので大規模な流行はないが、それでも世界的には最近でもペストでなくなる方々は少なくない。

新型コロナは、今まさに、既存の治療薬の有効性確認やワクチンの開発が世界規模で不眠不休の体制で行われているが医療関係者ではないのでただただじっとして待つしかないが、はやくに治療薬、ワクチンが開発され沈静化してほしいと切に願う。
願うしかない。せめて不要不急の外出を避け、あるいは外出せざるを得ない場合でも、「3つの密」を避け、感染しないように気をつけよう。